コラム

2013年07月05日

株主総会を開催しないで合法的に開催したことにできる方法

大多数の中小企業である株式会社では、会社法の手順に則り株主総会を開催している会社はほとんど無い状態が現実のようです。
しかし、株式会社では年に一回に開催する必要がある決算承認等の定時株主総会や会社の定款内容(商号の変更や目的変更、本店移転などなど)の変更をする場合、臨時株主総会を開催し変更にかかる決議をする必要があります。
中小企業であっても会社法上の組織である以上、会社法等の法令を遵守して経営することは必要不可欠であるという現実があるので、いかに適法に株主総会を開催するかという問題に関して会社法では次のようなやり方を選択することができます。
実際に株主総会を開催せずとも株主総会の決議があったものとみなされる(会社法319①)というものがあります。
これは、取締役または株主が株主総会の目的である事項について提案をした場合に、議決権行使することができる株主全員が書面または電磁的記録で同意の意思表示をしたときは、当該提案を可決する旨の株主総会の決議があったものとみなされるのです。
この方法によれば開いていないのに開いたことにしてしまうといった違法な状態にすることなく適法に株主総会決議を実施することが可能です。
取締役などの役員変更決議や目的変更決議などもこの方法で実施可能ですし、年に一回必ず開催する必要がある定時株主総会決議もこの方法を選択することが可能です。
なお、取締役の変更などの法務局への変更登記が生じる場合、この方法を選択したも株主総会議事録を作成する必要がありますが記載すべき事項は下記のとおり。
①決議があったものとみなされた事項の内容
②提案をした者の氏名または名称
③決議があったものとみなされた日
④議事録の作成に係わる職務を行った取締役の氏名
さらにこの方法により代表取締役を定めた場合に、その議事録に変更前の代表取締役が届出印を押印していない限り(議事録作成者として押印)、代表取締役の変更の登記申請書に議事録作成者の印鑑証明書を添付することで足ります(商業登記規則61条4項1号類推適用)。
通常開催の場合は、出席取締役全員の印鑑証明書の添付が必要となるのでこの辺の負担も軽減となります。
負担も軽減されコンプライアンスもばっちりとなればメリットも多いですから、株主全員の同意が得やすい会社の場合は、かなり活用できる方法ではないでしょうか。

nakae 司法書士



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